たしかに取引するにおいて「めんどくさい会社」ってありますよね。
そうそう。一度そう思われいしまうと、払拭が困難な大きな痛手になってしまいます。
めんどくさい会社
契約交渉の過程で、または契約を実際に運用してビジネスをしている過程で、相手方のことを「「めんどくさい会社」だな。」とひしひし感じた経験を持つ方もいらっしゃるでしょう。
「できることならめんどくさい会社とのビジネスは早々にやめて、まともな会社とのビジネスに切り替えたい。」という切実な願いを密かに抱いている方も多いでしょう。
どういうときに「めんどくさい会社」と感じるか
では、どういうときに「めんどくさい会社」だと感じるか。契約交渉時とそれ以降とに分けてちょっと詳しく見ていきましょう。
契約交渉段階で、相手方のことを「めんどくさい会社」だと感じるとき
契約交渉段階では、次のようなケースが考えられます。
- 自社のドラフトの文言にこだわって、変更要望を一切受け入れようとしない。契約交渉において、相手方の主張について全く聞く耳を持たない。
- 相手方が提示したドラフ文言に対する敬意を払わず、意味的には大差ないのに大半部分の些細な条文変更を要求する。
- 一旦契約の内容に合意したのに、捺印や署名の間際になっていきなり契約条文の変更を要請する(そのうえその変更要請箇所は、意味的には原案と大差ないことも多い)。
- 交渉における決断がやたら遅い。
などがあげられます。
締結した契約書の履行の段階でめんどくさいと感じるとき
契約履行段階では、つぎのようなケースがあります。
- 当方の権利はさておき、自社の権利のみを事細かく強く主張する。
- 相手方の契約履行を疑ってかかるような言動をしばしばする。
- 意図的な契約違反をしておきながら、平然としている。
などです。
めんどくさいくせに、そんなに悪気がない。
いずれのケースも、むしろ、自社の権益を守ることに一生懸命な場合に出現されるケースでもあり、その度合いが正常であれば、逆に「しっかりした会社」にあたるのかもしれません。
しかし、いったんその一生懸命な気持ちが度を越えてしまうと「めんどくさい会社」に逆転してしまうのだと思います。
どの程度を超えるのがまずいのかというのは一概に決めることはできませんが、程度の問題であり、バランス感覚の問題です。
あと一つ、「めんどくさい会社」落ちしてしまう要因となるのが、その時点における当事者の力関係に依存した態度です。力が強い者が弱い者に対して接する態度というのはどうしても横暴というかいい加減なものになりがちです。これは仕方ないです。
そういう態度で接せられた弱い者としては、心の中では相手のこと「めんどくさい会社」だとしっかり思っているが、態度には出せないので表面的には服従します。
しかし、その力関係というのはいつまで続くものでしょうか。
すぎやんの経験値としても力関係が市場の状況や業界の環境によって逆転してしまう例は珍しくありません。
力関係が逆転したときに、以前弱い者だった方がどういう態度をとるかは、簡単に想像できますよね。
一度貼られたレッテルを引きはがすのは難しい
一度「めんどくさい会社」のレッテルがついてしまうと、その会社はいつかどこかで取引上大きな損をすることになります。さらに怖いのが、不思議なんですが、「めんどくさい会社」だと最初に思った会社からその悪い印象が他にも伝播していくことです。
一旦貼られて広く伝播してしまった「めんどくさい会社」のレッテルをひっくり返すのはなかなか大変です。
契約交渉やビジネスの窓口となる方は、自分の言動が会社のイメージを決める重大な要素になりうるという意識を強く持って、業務に励んでいただきたいと思います。
怖い話ですが、よく分かります。社内メンバーにも徹底します。